人は一部分に限られた偏った事実だけにしか目を向けていないことが多い。
例えばマスコミなどの情報だ。実際に起こっていないことでも極端な出来事や目立つ出来事は繰り返し報道される。
「最近十代の犯罪が増えている」「少女マンガを買った男性があやしい」など統計を基にしたデータより特に目立つ一部の事例をいろいろな機会に繰り返して流すことで作られた部分が多い。
そんな先入観(スキーマ)、偏った情報を取り分け出来るように鍛えるべきだ。
①先入観(スキーマ)とは?
人がものを見るときに持っている知識や過去経験によって色眼鏡を通して見ていることだ。心理学的には色眼鏡(枠組み)スキーマと呼んでいる。
(21)
単純にみればカッコに21と書かれているだけだろう。早く殴り書きにしたらロリという言葉に見えないだろうか。これはあるネットラジオで行われたネタだ。
⒔ と ℬ
どちらがBでどちらが13なのだろうか?よーくみれば答えは簡単だが、状況によっては同じものでも違うものに見えてしまうことがある。
あのひとは坊主だから野球部員だ。眼鏡をかけているから頭がいい人だ。眼鏡をかけた人=頭がいい人という先入観を持ってしまっている。
本当はゲームのしすぎかもしれないし、先天性のものかも知れない。スキーマを意識するというのは専門用語っぽく聞こえてしまい難しく思うのかもしれないが、事実をきちんと把握することが重要になってくる。
ある情報選んでみるということは、逆にいえばある情報は見ていないことになる。人の願望や関心がが違うと見えるものも違ってくる。
なので一部始終見ていたから安心ではなく、普段いかに見落としてしまいそうなことを探ってみたりすることが重要になってくる。
②スキーマを見直すか、こじつけするか
例文:Aさんはお金持ちと結婚する方。Bさんはその友人
AさんはBさんに今度結婚パーティがあるので来てくださいという。
Bさんはどこのホテルでパーティをするのかと聞くと、Aさんは派手なことは好きではないのでホテルでは行わないと答えました。
Aさんは玉のコシだから大パーティをするのかと思っていた。
何気ない会話のように思えるが、何故Bさんはいきなりホテルと言いだしたのだろうか。
(1)結婚式がどんなものかの一般的知識(2)Aさんは玉のコシという情報を照らし合わせて「ホテルで大パーティをするのが当たり前」と判断したのだろう。
しかしAさんは派手なことは好きではない、ホテルでは行わないというBさんが持っていた玉のコシのスキーマと矛盾したため、そのスキーマをBさんは見直すのだ。つまりは自分の持っている先入観を改め疑う、ことよりも自分の持っているスキーマに合うように情報を捻じ曲げたりこじつけの解釈を行ってしまうことが比較的おおいのだ。
そんな経験はなかっただろうか?
③結論としてどうするか?
結局のところスキーマとは先入観意味が強いが、ものをみたり解釈するための枠組みだ。
基本は知識のセットだが、想像で未確認の部分を埋め解釈する働きもある。
先入観は悪いことではなく情報を適切に解釈するための第一歩と思ってほしい。時にはわざわいして偏った見方や関連のないところに関連性を見出したり他人を色眼鏡で見ることがある。
人々が社会や文化で培ってきたスキーマは、人々が当たり前だと固定観念に囚われているせいで気づきにくい。その常識が最たる例だろう。
第一歩として他の人の意外性を探してみてほしい。
その意外性が生じたときこそ、自分の中にあって気付かないスキーマにも気付くチャンスになるからだ。
先入観は決して悪いことではない。なぜなら誰しもが持っているものだ。