最長で1000キロも続き、高度1、2キロほどで出来るので目の当たりすると圧巻される。
オーストラリアのカーペンタリア湾付近でよく観測される。稀であるがアメリカやイギリスなど世界各地で観測され日本の海上で観測もされたことがある。
この雲が発生するのは9月と10月のほんの数日だけ。いくつもの気象条件が揃った朝方にしか見ることができない、奇跡のような現象だ。
詳しい発生メカニズムは複雑と考えられているが、雲の帯の進行方向では強い上昇気流、後ろ側に鉛直方向に激しく回転している。帯のようなのは回転しロール状になっているからだ。
事前に現象を予測することは現代の技術では不可能だが、ある程度の条件はある。
オーストラリアの条件としてあげられるのが3点ある。
①ヨーク岬半島を通過する 海陸風海風前線によるもの。海風前線は陸風前線とも呼ばれ、海風と陸風が衝突してできる前線 (気象)前線でこの前線によりメソスケールの循環が発生して雲ができるとされる。
②オーストラリア北部の高気圧とオーストラリア中央部を南北に横切る前線帯という、大規模な現象。③前日の日が沈む時に、東の空が紫色になること。
発生の際に湿度が高くなり、前日には強い海風が吹いていたことが多い。
9月10月はオーストラリアでは夏。その夏とは思えないほど冷え込む。
殆ど毎年発生することが分かっているオーストラリアのバークタウンにグライダー乗りが集まる。
毎年ホテルでは予約がいっぱいになるという。上昇気流に乗ろうとしているグライダーたちはモーニンググローリーが出なかった日はパンケーキでも焼いて出る日を待つらしい。
周りは晴れ晴れしていて、そこには雲の回廊。一度でいいから、渡ってみたいものだ。
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