フィンランドを拠点とする会社Supercellをソフトバンクとガンホー・オンライン・エンターテイメントは共同で株51%を取得。
株式の取得額は15億3000億ドル(約1515億円)。
スマホアプリ市場に新たな風が吹き込んでくると予想される。
ソフトバンクは携帯や野球などの運営やお父さん犬CMなどでもよく見かける日本企業。
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は話題のスマホアプリ「パズドラ」や「ケリ姫シリーズ」でお馴染みの企業である。
WEB部門でいえばラグナロク・オンラインが有名だろう。
ガンホーもソフトバンクグループのオンラインゲームを運営する企業である。その社長も孫正義の弟、孫泰蔵が就任している。現在は会長で社長は森下一喜。
兄弟で力を合わせて買収に乗り出した。ソフトバンクの孫正義社長とガンホーの孫泰蔵会長らが4 件の取締役に就任。Supercellの本社は従来通りヘルシンキに置き、現CEOのイルッカ・パーナネン氏も引き続きCEOを務める。
ソフトバンクは昔から成長性のある企業を買収してきた。もちろん失敗する時もあった。
今回のSupercelは米国でゲーム、収益ともに高い評価を受けた企業だ。日本のApp Storeでもプロモーションが功を奏して人気を獲得しており、売上ランキングのトップ10にランクインする機会が増えている。
(2014年1月6日23時現在のランキング)
実際遊んでみたが、なかなか楽しい。わかりやすい操作性と敵の陣地を襲撃する地形の把握はなかなか考えさせられる。
そもそも何故スマホ事業への拡大を図ったのだろうか。
スマホアプリ事業は「パズル&ドラゴンズ」や「ラブライブ!スクールフェスティバル」などが参考にされる。
前者はパズルとRPGという新しいジャンルを開拓し、若者を中心に爆発的に広まった。
これによりガンホーの収益は2013年1-9月期連結決算は、売上高が前年同期の約10倍の1162億円、本業のもうけを示す営業利益は約28倍の685億円、最終利益は約15倍の426億円だった。
パズドラは2013年11月15日付で約2100万ダウンロードという日本人口の約1億2733万9千人(総務省統計局)約6人に1人がこのゲームをやっている計算になる。
プレイは無料で中で一部の人が課金することによって経営が成り立っている。
後者はアニメ効果もあわせゲーム開発の遅延などで10億円の赤字、倒産寸前のKLab株式会社を救った。
2013年6月26日には配信開始2ヶ月にしてユーザー数が50万を突破し、
2013年9月21日には東京ゲームショウ2013にて100万人を突破したことが発表された。
あまりの人気ぶりに廃課金プレイヤーが続出している。
なお100万人のうち1%の人が月に1000円課金するだけでも1000万の売上になる。
市場調査会社 Distimoが公開した2013年(調査対象は1月~11月)のアプリマーケットの動向に関する調査結果によると、Google Playストアの売上の98%が無料アプリのアプリ内課金によるものだったことが判明。(全世界)
日本ではAndroid端末のパズドラやモバゲー、GREEなどのスマホゲームから携帯会社を通じてのキャリア課金が容易な為、売上に大きく貢献したものと思われる。
人気が出れば収益が上がる実態に孫社長は買収に乗り出したのだろう。
日本で時価総額が3番目のソフトバンク。今後の事業展開にさらなる期待が寄せられる。