新しい規制では、標高6500メートル以上の山を制覇したことのない登山者が禁止となる。
エベレストは経験が浅くてもプロのガイドを頼りに入山する登山者が増えてきている。その一方で入山者の増加やごみの放置が環境に与える影響も懸念されている。
今回の規制の背景に1992年から2010年にかけて、少なくとも219人が死亡した。過酷な環境の中、凍死したり凍傷で指がなくなったりしているほどだ。多くの登山者はエベレストに登りたがっているが、体力的にも登山者の命の危険にさらすわけにはいかないからだ。
エベレストの気温
エベレスト山頂の気温は継続的には観測できない。最大の原因は気温を測定する装置を運び入れることが出来ないからだ。エベレスト近傍標高(高度8500m付近)の温度は年間を通じておおよそ-15℃~-25℃程度。
これがエベレスト山頂に最も近いSummit2キャンプ(標高8500m~8600m付近)になると過去のデータで-27℃~-36℃になるといわれています。
新規制をいつから導入するかは決まってはいないが、エベレストは大きな観光収入をもたらす存在であり、ネパールでは安全と観光とでバランスに迫られている。